寄生虫名 Trachelobdella livanovi(カザリビル)
分類学 環形動物門、ヒル綱、ウオビル科
宿主名 ヒラメ(Paralichthys olivaceus
寄生部位 体表
肉眼所見 有眼側の尾柄部体表に寄生している虫体が肉眼で観察できる。
寄生虫学 虫体の大きさは幅1.2-1.9 mm、長さ12.9-14.6 mmで、体色は黒っぽい緑がかった茶色である。また、褐色の不定形模様と白色の点状模様を持つ(写真1)。寄生部位は、ほとんどの場合有眼側の尾柄部である(若林, 2005; 桃山・天社, 2006)。
病理学 未報告
人体に対する影響 人間には寄生しないので、食品衛生上の問題はない。
診断法 体表上の虫体を確認する。
その他の情報 富山県沿岸では11月に20%以上の寄生率を示した例が報告されている(若林, 2005)。
参考文献 桃山和夫・天社こずえ (2006): 山口県沿岸域および湖沼河川で採集された異様な外観を呈する天然魚介類の寄生虫およびその他の異常. 山口県水産研究センター研究報告第4, 143-161.

若林信一 (2005): ヒラメにみられるカザリビルの寄生状況. 富山水試研報, 16, 47-48.

(写真提供者:天社こずえ)

ブラウザの「戻る」で前頁へ

または

写真1.ヒラメの寄生ビルT. livanori