寄生虫名 | Thylacoplethus squillae(シャコツブフクロムシ) |
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分類学 | 節足動物門、甲殻綱、フクロムシ目 |
宿主名 | シャコ(Oratosquilla oratoria) |
寄生部位 | 腹部体表、付属肢、主に遊泳脚 |
肉眼所見 | 主として遊泳脚に、大きさ平均0.8×1.2 mmの白色楕円体が多数観察され、一見卵のように見える(写真1)。 |
寄生虫学 | 楕円体は、本寄生虫の宿主体外部(エクステルナ)である。エクステルナは、一端に宿主と接続している小さな突起を有し、外部表面は厚い透明な膜で覆われている(写真2)。エクステルナの内部には、1-4細胞からなる大きさ約92×117 μmの胚が多数充満している(桃山・天社, 2006)。 |
病理学 | 未報告 |
人体に対する影響 | 人間には寄生しないので、食品衛生上の問題はない。 |
診断法 | 虫体は肉眼でも容易に確認できる。 |
その他の情報 | 本寄生虫は、はじめThompsonia japonicaとして記載されたが、その後Hoeg and Lutzen(1993)によりThylacoplethus squillaeとして再記載された。 |
参考文献 | Hoeg, J. T. and J.
Lutzen (1993): Comparative morphology and phylogeny of the family Thompsoniidae
(Cirripedia, Rhizocephala, Akentrogonida), with descriptions of three new
genera and seven new species. Zool. Scri.,
22, 363-386. 桃山和夫・天社こずえ (2006): 山口県沿岸域および湖沼河川で採集された異様な外観を呈する天然魚介類の寄生虫およびその他の異常. 山口県水産研究センター研究報告第4号, 143-161. |
または
写真1.腹部に多数のシャコツブフクロムシが寄生したシャコ
(写真提供者:桃山和夫・天社こずえ)
写真2.シャコツブフクロムシのエクステルナ(宿主体外部)