寄生虫名 | Unidentified turbellarian(未同定のウズムシ類) |
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分類学 | 扁形動物門、渦虫綱 |
宿主名 | オニオコゼ(Inimicus japonicus)、カサゴ(Sebasticus marmoratus) |
寄生部位 | 鰓、体表、鰭 |
肉眼所見 | 食欲不振、体表の白濁、鰓腐れ |
寄生虫学 | 体表や鰓に寄生しているウズムシは、体長約0.1-1.0 mm(写真1,2)。成長すると宿主から離脱し、約100-200個体の仔虫を産出する。宿主に寄生できなかった仔虫は約24時間でほとんど運動能力を失う(福田, 2006)。宿主から離脱して産仔後、再寄生する可能性もある(福田ら、2006)。実験的には、カサゴにも寄生する。 |
病理学 | 寄生刺激により体表粘液が分泌される。鰓の重篤寄生により鰓弁組織が壊死、崩壊して死亡の原因となる。 |
人体に対する影響 | 人間には寄生しないので、食品衛生上の問題はない。 |
診断法 | 虫体の圧平標本を作製して、形態学的な観察を行う。 |
その他の情報 | 流水式陸上池で養殖していたオニオコゼが、10〜11月(水温20-22℃)に大量死(累積死亡率90%以上)した事例がある(福田、2006)。ウズムシの産仔が水槽の底面で行われることから、水底の換水率を向上させることや、海面生簀への一時的非難が対策として考えられる。 |
参考文献 | 福田 穣(2006):オニオコゼのウズムシ症。月刊養殖、12月号、p.
41. 福田 穣・三吉泰之・小川和夫(2006):異常死した養殖オニオコゼに寄生していたウズムシの一種。平成18年度日本魚病学会講演要旨集、p. 40. |
(写真提供者:福田 穣)
写真2.オニオコゼの鰓に多数寄生した
ウズムシ(矢印)
写真1.オニオコゼの体表に寄生しているウズムシ(矢印)
または