寄生虫名 未同定の吸虫
分類学 扁形動物門、吸虫綱
宿主名 アサバガレイ(Pleuronectes mochigarei
寄生部位
肉眼所見 鰭に大きさ1.5-2 mmで乳白色の粒状異物が観察された(写真1)。
寄生虫学 粒状異物は吸虫のメタセルカリア(被嚢幼虫)が宿主の結合組織によって被包されたものである(写真2)。メタセルカリアは体長3 mm程度(写真3)。成虫が得られていないため、種の同定はされていない。生活環も不明であるが、この幼虫は終宿主(魚、水鳥あるいは海獣)に食べられて成虫になると考えられる。

病理学 未報告
人体に対する影響 カレイから人間に寄生する吸虫はこれまでに知られていないので、食品衛生上の問題はないと考えられる。

診断法 シスト内の虫体は口吸盤、腹吸盤および腸管を備えていたため、吸虫であると診断された。
その他の情報 アラスカ産冷凍「子持ちアサバガレイ」の切り身に見つかった。

参考文献 なし

または

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写真1.鰭に吸虫シスト(矢印)が寄生したアサバガレイ
の切り身.

写真3.シストから摘出された吸虫の
メタセルカリア

写真2.吸虫シスト(矢印)がみられる鰭の拡大