| 病原体名 | 真菌（種不明） |
|---|---|
| 分類学 | 真菌 |
| 宿主名 | シャコ（Oratosqulla oratoria） |
| 病名 | 真菌症 |
| 寄生部位 | 鰓、腹肢 |
| 肉眼所見 | 寄生局所の組織は、壊死崩壊して褐色から黒色になる（写真1）。 |
| 真菌学 | 菌糸は太さ2.5-5.0 μmで分枝し（写真2）、胞子は円筒形で大きさ約4.2-12.5 μm（写真3）。 |
| 病理学 | 感染シャコは、漁獲後に死亡しやすいと言われる。実際、菌糸の進入により鰓が脱落することも知られていることから、本真菌の宿主に対する害作用は大きいと考えられている（桃山・天社, 2006）。 |
| 人体に対する影響 | 人間には寄生しないので、食品衛生上の問題はない。 |
| 診断法 | 確定診断法はない。 |
| その他の情報 | なし |
| 参考文献 | 桃山和夫・天社こずえ (2006): 山口県沿岸域および湖沼河川で採集された異様な外観を呈する天然魚介類の寄生虫およびその他の異常. 山口県水産研究センター研究報告第4号, 143-161. |
（写真提供者：天社こずえ・桃山和夫）
または
写真１．真菌罹患シャコの患部（矢印）
写真３．シャコ患部からの真菌胞子
写真２．シャコ患部からの真菌菌糸